磯崎新による伝説の展覧会『間』が“再生”。〈江之浦測候所〉で一日限りの追悼記念公演を開催。(土取利行氏 音楽プロデュース) 1978年、建築家・磯崎新によるキュレーションのもと、パリで行われた伝説の展覧会『MA Space-Time in Japan』(邦題『間-日本の時空間』)が、2023年秋、シルクロードをつなぐイランの各都市にて、新たな解釈のもとで開催されることが決まった。これに先駆けて、5月30日、神奈川県小田原市の〈江之浦測候所〉にて、イランと日本の古楽器奏者による1日限りの演奏会がプレ・イベントとして行われた。 1978年、建築家・磯崎新によるキュレーションにより、パリで3ヶ月にわたって行われた『MA Space-Time in Japan』。同展には、武満徹、倉俣史朗、高松次郎、三宅一生、土方巽、田中泯ら、当時のさまざまな分野の精鋭が参加。“間”という言葉で表現できる日本的な時間や空間の概念を、写真や彫刻、茶室の模型などの展示、舞踏のパフォーマンスなどによって多角的に表現した。日本の文化を世界に知らしめる、非常に画期的なものだった。
空海ゆかりの「屏風ヶ浦海岸寺」で若き空海の宣言書「三教指帰」を舞台化
中村仁美(篳篥)、伊崎善之(横笛)、音無史哉(笙)、石坂亥士(神楽太鼓)、松田美緒(歌手)、安田登(能楽師ワキ方)、奥津健太郎(能楽師狂言方)、いとうせいこう(作家・クリエーター)土取利行(音楽家)。
スピーカーを部屋の四隅に設置して必要な2つのシーンのみイマーシブサウンドにしました。観客の皆さんも演者の方も不思議な没入感に驚いていましたね。
BS朝日「そこにあるもの。」~繋ぐ。送る。生きる。文化といのち~#03 徳島 西祖谷の神代踊 2024年3月3日 午前9:00~9:30 毎月放送 全8回 :制作ホリプロ
民俗芸能の「風流踊」のひとつとしてユネスコの無形文化遺産に登録され、その喜ばしいニュースとはうらはらに、直面する保存継承の難しさ。それでも、この地域や祭りを繋げていこうと模索し活動する、保存会と地元学校、そして県外出身者の参加は初という地域駐在の警察官の想いなど、集落や祭りを大切に思う静かな情熱がそこにはありました。標高1000mの神社の杉木立の中、響く太鼓の音、優雅な扇子使い、鮮やかな衣装。 7/25、8/9と小学校の体育館で練習をしている様子も収録。悪天候で中止になる場合の対策だ。8/11、当日はきれいな虹がお目見えしてドラマチックなスタートとなった。撮影の邪魔にならないように木の枝や葉っぱでマイクやケーブルを隠す。円陣を組んで予測不能な移動する演者を録音するのは容易ではない。午後からの部は、さらに四方八方にマイクの位置を散らす。ミキシングの際は、数多くあるトラックの音源から、シーン毎に良いとこ取り出した。
フリージャズ・パーカッショニスト、古代音楽(サヌカイト、縄文鼓、銅鐸)など多岐にわたる活動で知られる世界的音楽家、土取利行が瀬戸内海を舞台に古代石サヌカイトを演奏。地球の生命を育んできた浜辺、産土の地でサヌカイト原石の自然律を紡ぎ出す異能の音楽家の音宇宙を初映像化!カメラに映り込まないようにマイキング。砂の中に埋めたマイクは高潮で沈みそうになったので撤去となかなか苦労のあった現場でした。
茅葺の武家屋敷で300年前の生活様式を再現させた中でのレコーディング。囲炉裏を囲んでお酒も飲んで、当時の雰囲気を再現しました。暖かくなると部屋の鳴りも随分変わります。安徳天皇の伝説が残るこの土地には古くから伝わる民謡が多くあり、全て耳で聴いての伝承。この方が亡くなると誰も歌える人はいないという貴重な唄をレコーディングしました。2007年からこの祖谷地域の自然や環境音を録り貯めていたことが役に立ち、草鞋やポックリで歩くフォーリーをミックスして情景の浮かぶ仕上げとなりました。